文教視察①地域とともにある学校づくり

山口県下関市視察(2017年11月1日)
地域とともにある学校づくり
~コミュニティスクールのとりくみ~

(1)コミュニティスクールとは
「学校運営に地域の方々の声を取り入れながら、学校を拠点として、みんながつながり支え合えるしくみ」が、コミュニティスクールです。下関市ではすべての学校に学校運営協議会をつくり、校長が推薦した運営委員(15名以内、地域住民・保護者・子どもの支援関係者など)が、子どもの様子や学校運営、その時々の課題等について話し合い、具体的なとりくみに生かしています。

活動を進めるうえでのキーパーソンは、全小中学校に配置されたコーディネーターです。年間12万円の謝礼で、学校と地域、学校と学校間をつなげ、とりくみの調整や推進役を務めています。地域や学校をよく知る方にお願いしているそうです。コーディネーターの熱意や意欲がとりくみの質や広がりを左右するようですが、コニュニティスクールには欠かすことができない人材です。

(2)頼もしい学校応援団
コミュニティスクールを支えているのは「学校応援団」。地域住民を始めとしたボランティアの方々が、子どもや学校の活動を応援しています。学校のニーズによって様々な分野で活躍していますが、例をあげると、
① 学習支援:朝学習の丸付け・ミシン指導の補助・野菜などの栽培指導・昔あそび

② 環境支援:プール清掃の補助・庭木の剪定・草刈り・校内美化等
③ 安全支援:遠足や校外学習のサポート・登下校の見守り等
地域住民を含む多様な大人の関りは、子どもたちにとって大きな意味があります。先生だけでは気づかない子どもの良さや可能性を認めてくれることが、自尊感情や地域への愛着心を育むことになります。「自分が好き、人が好き、地域が好き」という気持ちです。また、結果的に、教職員の負担軽減につながる点も見逃せません。初めは戸惑いがあった教職員も、今は、学校現場で地域住民とともに子どもに関わるのが当たり前という状況だと話していました。

(3)学校の地域貢献
子どもや先生たちも地域貢献というかたちで、地域に「お返し」をします。例えば、
① 中学校の部活動生徒が、地区行事のテント設営
② 地域のクリーン作戦への参加
③ 地域住民を対象とした講座を学校が企画
④ 学校内に地域住民や保護者が立ち寄るコミュニティ・ルーム(スペース)の開設
特に、コミュニティ・ルームに関心がありました。学校に地域住民の居場所があるというのは素晴らしいと思います。住民にとって学校や子どもたちの様子が身近にわかり、学校教育への理解が深まります。コーディネーターが関わることで、学校とのつながりが強くなります。顔のわかる地域住民が校内にいて子どもを見守ることで安心できる環境になり、学校の門を施錠する必要はなくなったと聞きました。

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(4)八尾市に生かすこと
コニュニティスクール導入の背景には、学校への期待感が大きくなる一方で、教職員だけでは多くの課題に対応できなくなっており、地域住民とともに子どもを育む環境づくりが必要であるということです。八尾市でも同様の課題があると感じています。八尾市は、小学校区まちづくり協議会のとりくみが進められ、地域力が高まりつつあります。これからは、子どもや若い世代にも、「地域で生きる」「地域で支え合う」ことの意味を実感してもらうためにも、「地域」と「学校」のさらなる連携が求められます。コミュニティスクールのようなしくみを構築するよう、一歩ずつでも、議会で求めていきたいと強く思いました。