◪文教委員会で教育センターの視察◪
教育サポートセンターが、旧高安中学校の施設を活用し、教育センターとして生まれ変わりました。そこで、私たち文教常任委員会のメンバーは、4月25日に教育センターを視察し、施設の状況と役割を確認してきました。

◪教職員の研修拠点として◪
4月から中核市に移行したことで、教職員の研修事業を八尾市が担うことになりました。その場所と機能を確保する必要があり、教育センターが整備されることになったわけです。これから、法律で定められた多数の研修を八尾市教育委員会が計画し運営していきます。保護者や地域の願いを受けながら、教職員が八尾の子どもたちの現状や課題にあった研修を行うことで、「八尾の先生を八尾市で育てる場」として大きく成長・発展することを期待しています。
研修エリアには、研修する部屋の他、教職員の談話室も設けられていました。また、教育実践に必要な資料や図書などを備えた部屋は、以前の教育サポートセンターにもありましたが、利用者は少なかったと思います。今後は、研修に来た多くの教職員が気軽に立ち寄れる場所になるでしょう。



◪教育相談の場として◪
「勉強が気になる」「集団に入っていけるのか」「言葉の発達がおそい」など様々な悩みの相談に10人の相談員が応じます。専門的な知識をもった職員も配置されています。相談は電話で予約することになっているので、教育センターまで行きにくい場合は、事前に申し込んで市役所周辺でも対応することを確認しました。
教育センターには、明るくて落ち着いた相談室、親子ともに気持ちが落ちつけるゆったりとした待合場所が備えられていました。もちろん、プレイセラピーのための子どもと心理職員のふれあい場所も整えられていました。
また、中学校卒業後の青少年のひきこもりや不登校、生活リズムの乱れなどの悩みや進路指導にも応じます。私は、この役割がもっと多くの人に認知され、困った青年や保護者が気軽に相談できる場になってほしいと以前から指摘しているので、今後の様子を見届けていきたいと思っています。


◪さわやかルーム(適応指導教室)として◪ 旧教育サポートセンターで行われていた「さわやかルーム」も、そのまま、教育センターに移されていました。学校に行きにくい小中学生が、学校復帰をめざして学び合う教室です。毎年、10名程度の子どもたちが通っています。高安の豊かな自然に恵まれ、以前よりも広い畳敷きのある教室、まわりに気を遣うことなくのびのび活動できる芝生広場などがあり、学ぶ環境はとても良いです。心にしんどさを抱えた子どもたちが穏やかに活動するなかで、次へのステップに進む自信をつけてくれるといいなあと思いながら施設を見学しました。


◪情報発信の場として◪
八尾市の(情報通信技術を活用した教育)のとりくみについて、2009年度(H21)には、小学校の全普通教室と中学校(各3台)の大型液晶テレビとコンピューターを、各小中学校に実物投影機、さらに、電子黒板を配備しました。たしかに、日常的にICTを活用した授業を行える環境を整えつつありますが、実際にどれほど使われているのでしょうか。教職員の多忙さや技術の習得のむずかしさもあり、現場の声を聞く限り十分とは言いがたいでしょう。
今後、教育センターがICT教育の拠点として、教職員をしっかりサポートする役割を担うことを願います。
