身近で信頼される議会へ

大阪府中部市議会議長会の研修で滋賀県彦根市におじゃましました。東大阪市以南の9市議会議長・副議長が参加して、彦根市の議会改革のとりくみを学びました。
彦根市は人口11万2600人余り、議員定数は24人。精力的に議会改革にとりくんでいます。視察対応プロジェクトチームに所属する議員からプレゼンでの報告を受けました。とくに印象に残ったものをあげてみます。

 

1.「議会に関する市民アンケート」
無作為抽出の3000世帯(回答率35.4%)の回答を得ましたが、「市議会に関心がない」「議員の活動内容がわからない」など、きびしい声が多かったようです。若い人ほどその傾向が強いのは、どの自治体にも共通するものかもしれません。八尾市でも、市民意識調査で議会に関する項目を設けましたが、同様の課題を確認しました。

2.議会改革特別委員会の設置
議会基本条例を制定し、それ以降、政務活動費の見直し、議会報告会の開催、議員間討議の活性化、広報や広聴を充実させるための委員会の設置など、とりくんできました。

3.議会報告会
平成26年4月から4年間で25回あまりの議会報告会を開いてきました。
はじめは、一方的な報告会でしたが、「テーマを決める」「ワークショップ形式で」「政策提言型」「学生の参加」「常任委員会ごとの開催」など多彩な報告会を展開してきました。そのつどふりかえり、少しでも市民の皆さんに参加してもらい、議会を身近に感じてもらえるよう工夫を重ねてきたことが素晴らしいと思いました。
「どの方法がおススメですか?」と質問させてもらうと、「ワールドカフェ方式」を教えて頂きました。「カタリバ」という場で、コーヒーやお茶を飲みながら議員と住民がテーブルごとに語り合うイメージです。住民の一般参加だけでなく、テーマに関係する団体にも声をかける。しかも、学生が進行役を務めるというのです。とても魅力的な場だと思いました。八尾でもやってみたいなあ。

4.議場コンサート
議場に親しんでもらうために、議場コンサートを開催しています。合唱・ピアノ演奏・江州音頭・大正琴・ウクレレとフラダンス・ハーモニカなど。八尾市議会でも河内音頭議会を開いて、河内家菊水丸さんの音頭と踊り手さんに花を添えてもらいました。コンサートとして議場を開放するのも素敵です。

5.子どもや若者に
子ども議会や中高生を対象にした本会議の傍聴もやっています。小学校6年生による子ども議会は、事前に質問を提出し、担当する執行部からきちんと答弁を引き出すという本格的な内容です。すばらしいですね。八尾市も以前に「まめっこ議会」をやりましたが、さらにバージョンアップした子ども議会をやってみたいです。
また、大学との連携として、学生による傍聴や議会報告会(カタリバ)のファシリテーターの役割を担うなど、相互のとりくみが進み始めています。八尾市では、大学生とコラボした議会だよりの記事づくりにとりくんでいますが、彦根市議会から学んだことを今後に生かしたいなあと思いました。

彦根市議会に皆様、お世話になりました。ありがとうございました。

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