古民家を人の集まる憩いの場に

築250年の古民家を活かして役立てたいと、昨年5月にプロジェクトを立ち上げ、着実な歩みを始めている「茶吉庵」に行ってみました。目前にある恩智神社はちょうど祭礼の日。法被を着た男衆が集まり、茶吉庵もおまつりムードでした。

かつては河内木綿問屋であり、織元を営んでいた茶屋吉兵衛さんの名前に由来する「茶吉庵」。19代目オーナーの萩原浩司さんが案内をしてくださり、古民家再生の夢を語ってくださいました。和室や庭の整備、中庭や蔵などの活用を進めることで、もっともっと可能性を広げていきたいと考えておられます。たくさんの人とつながりながら、知恵と力を出し合って、プロジェクトが一歩ずつ前進しますように、私も期待しています。
でも、財政的な悩みはつきものです。確かに、維持管理や整備にもお金がかかります。たくさんの方に利用していただくことも大切ですし、国や自治体の支援も必要になるのではないでしょうか。国も「空き家活用」「古民家再生」をキーワードに様々な事業を進めつつあると聞いています。私も、ぜひ勉強したいと思います。

詳細はこちらから(茶吉庵ホームページ)

https://chakichian.co.jp/

 

現在の茶吉庵は、ギャラリーや落語会、音楽会などのイベントに使ってもらうことで、人の集まる憩いの場になっています。以前は郵便局にも利用されていたスペースには、落ち着いた雰囲気の喫茶店「ゆくるカフェ」もオープンしていました。今回私が訪れたのは、知人がギャラリーで、「河内木綿展」をしているからと誘われたのがきっかけでした。八尾に縁のある陶芸家の作品も展示されていました。歴史と文化の香りがする古民家での展示は、なかなか心地よいものですね。ひんやりした畳の感触を味わいながら、ゆっくり作品をながめられます。

後日、もう一度茶吉庵に伺いました。「八尾ファンミーティング」のイベントが開催されるからです。「八尾大好き」な人たちが集まり交流するとりくみを進めてくださっていて、今回は茶吉庵でバーべキュー。それぞれが、食材を持ち寄って広い中庭で、わいわいおしゃべりしながら食べて飲んで楽しみました。河内音頭も飛び出し絶好調でしたよ。終了後も、喫茶店で盛り上がりました。カフェのオーナーによる三線とウクレレのコラボ演奏に、うっとり。本当に素敵な一日でした。お世話いただいた皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。

 

高安山周辺「やまんねき」は、八尾の豊かな自然と歴史を実感する場所です。高安千塚や由義寺跡が国指定の史跡になり、少しずつではありますが整備も進んでいます。今後、市内外から多くの人が訪れるであろう魅力的なこのエリアに、茶吉庵があるのは素晴らしいことです。ますます注目されるスポットになるでしょう。