里親について知りたい

里親シンポジウム地域集会に参加しました。会場には関係者や里親に関心をもつ人たち、行政職員など120名余りの参加者でいっぱいになりました。
初めに東大阪子ども家庭センターの緒方さんから、「里親制度の動向と里親家庭にいる子どもの現状」として、わかりやすくお話いただきました。虐待などが原因で親から離れ、施設や里親のもとで生活している子どもは全国に約4万6千人。八尾市では47人で、そのほとんどは児童養護施設で生活しており、里親のもとで暮らす子どもは2人。まだまだ里親に登録していただける人は少ないそうです。また、府内の乳児院や他の施設は満床状態が続き、他府県の施設にお願いしているケースもあるとか。

 

今日のシンポでは、里親の当事者から体験を聞くことができました。2人の子どもを養子縁組として迎え6年以上暮らしているお父さんの話。
「初めは肩に力が入りすぎていたかもしれない。今は、何も特別なことをしているわけではないと思える。他の親と同じように子育てに悩むこともあるが、子どもとの生活は人生で特別に幸せな時間。」と。

虐待相談対応が毎年増え続け、大阪府41市町村で約13000件(平成28)になっており、子どもの命が奪われる深刻なケースも後を絶ちません。もちろん、様々な事情を抱える親のサポートも大切ですが、どうしても家族と暮らせない子どもたちのために、あたたかい居場所や生活の場が必要になるのです。国も対策に動き出しているようです。国は里親委託率の高い目標値を設定し、現在施設に入っている子どもについても、一定期間のうちに里親へ移すとの方針を出しているそうです。

私自身もまだまだ里親制度について知らないことがたくさんあります。里親というと「養子縁組」というイメージが強いかもしれませんが、週末や一定期間だけ一緒に過ごすという週末里親という制度があることもわかりました。児童福祉施設で生活している子どもを月に1回から2回、家庭に迎え入れるボランティアだそうです。
今後、どのようにして里親への理解を広げ、里親になる人を増やすのか、私ももっと学びたいと思いました。