広がる学校応援の輪

◪先生たちの負担を減らしたい

緊急事態宣言が解除されたあと、約3カ月ぶりに学校が再開されました。先生たちは熱中症と感染予防対策に加え、子どもたちの学習の遅れを取り戻すことや心身のケアに追われました。さらに、子どもができないトイレ掃除、手すりや水道蛇口まわりなどの消毒作業が先生たちに課せられていたのです。

安中小学校の様子を見せてもらった時に校長先生からお話を聞き、先生たちの負担の重さに胸を痛めました。消毒や掃除などは、先生の本来の仕事ではない、その時間を子どもたちのために集中してもらいたいのに。何かできることはないかと考えました。

他市の状況を調べると、学校支援のひとつとして、各校に清掃員や教員免許が不要なスタッフを配置するところもありました。八尾市でも、スクール・サポート・スタッフを配置する予算が決まりましたが、教員の負担を大幅に減らせる規模の予算ではなく、来年度にさらなる拡充を求めていきます。

◪学校応援団のスタート

結局、地域の方々に呼びかけて、「学校応援団」をつくることにしました。でも、コロナ感染不安が拭えず、賛同者はなかなか増えませんでした。弱気になっていた時に、「まず、やってみましょう」と校長先生の力強い一言。PTA会長も役員会や育成会で声をかけてくれることになりました。

はじめは3人からのスタート。でも、月に一度くらいならと高齢者の方も少しずつ参加してくれました。さらには、保護者の方からも。「地域の人が子どもたちのために頑張ってくれている。わが子のことなんだから自分もやらないと。」と、加わってくれました。すごく嬉しくて、胸が熱くなりました。

◪元気をもらえる活動

「ありがとうございます」「お疲れ様です」と、子どもたちや先生が、出くわすごとに、あたたかい声をかけてくれます。喜んでもらえてる、役に立っているんだと実感できると、私たちも元気になります。コロナ感染で様々な活動が制限されていますが、十分な感染予防対策のもとで人と関わりあうことは、すごく大切なことやなあとつくづく思います。

週2回の清掃・消毒作業に加え、月2回は給食の試食会をセットにしました。「子どもの様子を知りたい」「参観日もなかったし、授業も観て帰ろうかなあ」「給食の試食は久しぶり」と、様々な声を寄せてくれます。9月17日からスタートさせて、約1カ月少し経過。10月22日で23人、のべ60人が参加しました。少しずつ無理をせずに、活動の輪を広げていきたいと思います。コロナ感染不安がおさまれば、もっと子どもと関われる学校応援団に成長できるといいなあ、それが目標です。