高次脳機能障害への理解を

映画 「いのち見つめて」

ドキュメンタリー映画「いのち見つめて~高次脳機能障害と現代社会~」が上映されました。

高次脳機能障害ってご存知ですか。私も耳にしたことはありますが詳しくわかっていませんでした。実は、病気やけがなどで脳に損傷を受けた後遺症として起こるものであると知りました。だから、誰にでも当事者になり得るし、身近な問題なんですね。全国に60万人から70万人とも言われているそうです。

物覚えが悪くなった、仕事でミスをする、イライラしてまわりに当たってしまうなど、以前とちがった状態にまわりが戸惑うようですが、外には見えにくい障害であり、家族にさえ理解してもらえないケースもあるとか。上映を通して、高次脳機能障害についての理解が広がるといいなあと思います。

映画に登場する人たち

映画では、福知山脱線事故にあった鈴木さん、二度の落馬をした元競馬ジョッキーの常石さん他、高次脳機能障害に苦しむ当事者たちやまわりで支える家族や関係者の体験や思いが紹介されます。そのなかで、夫の言動に戸惑い苦しみながらも、前向きに明るく語る柴本さんの姿に引かれました。

イラストレーターである柴本さんは夫と家族の日々の暮らしをありのままにコミックに仕立てました。『日々コウジ中』という本です。私もさっそく、読み始めてみました。高次脳機能障害とは何か、どんなケアが必要なのか、社会に投げかけられた課題は何か、わかりやすく伝わってきます。ぜひ、皆さんも手に取って頂きたいです。

三池炭鉱の炭じん爆発事故

458名が亡くなり800人を超える一酸化炭素中毒患者を出した1963年の大規模炭じん爆発事故。 その患者さんたちを救済する医療活動のなかで「高次脳機能障害」が注目され始めたそうです。 その時に、数多くの被害者や家族に出会い支援にあたった山口研一郎(脳神経外科医)さんが、20年余りの仕事の集大成として映画に登場し、人々の現状や苦悩、当時のとりくみについて熱く語っていたのが印象に残りました。

高次脳機能障害への社会的認知度は低く、この障害に対する社会的ケアも十分ではなく、多くの患者さんや家族の皆さんがl苦しんでいることを、一人でも多くの人に知ってもらいたい、そんな思いが胸に響く映画でした。