■日政連自治体議員会議、大阪で開催
日政連議員って、知っている方は少ないと思います。日政連は、日本民主教育政治連盟の略称で、日教組関連の政治団体であり、そこに所属する議員を日政連議員と言います。実は、私もその一人です。コロナ禍で4年ぶりの開催になった全国会議が開かれ、参加しました。今日は大阪、明日は東京での分散会議で、リモート参加者も多かったです。
学校現場や教職員をめぐる課題が山積していますが、とくに、教員免許更新制度が廃止されること、定年が65歳に引き上げられること、多忙な学校の働き方をどう変えていくのかを中心に、国の動きと日教組の考え方、そして私たち地方議員が何をすべきなのかが示されました。日政連の水岡参議院議員や参加者の発言を交えながらの勉強会になりました。

■免許更新制度の廃止と働き方
「廃止」をもりこんだ「教育公務員特例法」と「教育職員免許法」の改正法が、今年5月11日の参議院本会議で可決したことで、現行の制度は7月に廃止されます。免許に10年間の期限を設け、更新講習を受けなければ教員免許状が失効するというものでした。
「多忙な教員が30時間の講習を受けるのは負担」「講習の内容が実践的でなく現場に役立たない」「なぜ、教員だけが更新制なのか」など、制度ができた時から問題と疑問だらけ。しかも、更新期間を忘れて職を失うケースが相次ぎ、休職中の教員が復帰する足かせになったり、定年間際の教員が更新のタイミングで早期退職したりと、学校現場の教員不足に拍車をかける要因にもなっていました。急に講師の先生が必要になって知人の経験者に声をかけても、免許が失効していたという話は私も聞いています。
13年間、教員を苦しめていた免許更新制度がやっと廃止されたことは心から歓迎します。現場の切実な声が実ったのだと思います。
■何よりも学校の多忙化解消を
更新講習がなくなった代わりに、文科省は「来年4月から新たな研修制度を設け、校長や教員ごとに研修記録をつくらせる」と考えています。まだその内容は詳しくわかりませんが、更新講習の二の舞になっては意味がないでしょう。今後、チェックしていかねば、と思います。
もともと、教員自身は「学びたい」「キャリア形成にいかしたい」との思いがとても強いと感じます。教育をめぐる状況がめまぐるしく変わる今日、新たに学ぶべきことも多いでしょう。しかし、先生たちは忙しすぎます。明日の授業の準備でさえ時間がとれないと聞いています。
教員の資質を高める必要があるのなら、まず学校現場の多忙化解消を実現しなければなりません。学びの時間が確保できてこそ、「新しい研修制度」がなりたつのではないでしょうか。
定年制についても同様です。来年度から2年ごとに定年を一年ずつ引き上げて、2031年度に65歳定年が完了するようです。少子高齢化が急速に進むなか定年制引き上げはやむを得ないと考えます。しかし、学校で今のような教員不足・多忙化が続けば、65歳になるまでに息切れしてしまうのではないでしょうか、心配です。
すでに1年生で行われている35人学級を、2025年度の小6まで段階的に実施することになりました。コロナ禍が背景にあるにしろ、私が教員時代から、学校現場も親も、ずっとずっと要望し続けてきた40年ぶりの学級編制の引き下げです。これで教員が増える学校もあるでしょうが、それで十分ではありません。不登校・いじめ・授業のデジタル化など多くの課題やとりくみに対応する先生たちやサポートする人がもっと必要です。
■元教員「古賀ちかげさん」を国政に
教育に関わる制度が変わる時、どうしてもトップダウンで現場におろされると感じることが多く、教職員の思いや現状に合わなくて、ますます現場が疲弊することもあります。
もっと、学校現場の声を国や自治体に届け、法律や条例、施策にいかしていくことが大事だといつも考えています。私が市議会議員をめざした理由もここにありました。
7月の参議院選挙では、全国比例候補者である古賀ちかげさんを応援しています。福岡県で30年間教員として働き、今回初めて立候補します。日政連議員として国会で教育課題にしっかりとりくんでいただける人だと期待しています。何としても当選を勝ちとるために、私も頑張りたいと思います。
未来を担う子どもたちのために、教育を良くしたい、教育予算を増やしたいと思う方は、ぜひ、古賀さんのホームページをご覧ください。